エンタメ至上主義

迷ったら楽しいほうに舵を切る人生

初夏、青梅、緑のティーガーデンにて

その日、私は青梅にいた。青海(あおみ)ではない、青梅(おうめ)である。「Zepp Tokyo」でライブを開催する際、そこそこの数の出演者や来場者が間違って向かってしまうことから、公式サイトにも「駅名を間違えないでください」と注意書きが大きく書かれている。そう、あの青梅。

 聞いたところによると、青梅駅には「ここは青海ではありません!」の案内板があるらしい。少し探したけれど乗り換えの短い時間では探せなかったの、残念。目的地が近づくにつれて車外の景色の緑が深まって、乗ってる電車はいつの間にかボタンでドアを開閉するタイプになっていた。(田舎の、すべての駅で人が降りるわけではない電車ってそうなんですよ。知ってた?私の地元は結構そう。)東京からゆるゆる電車に揺られて約1時間半、やって来ました。ここは青梅、JR日向和田駅。

緑一面の中に突如現れる白亜の洋館

今回の目的地です。

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2年前かな?存在を知ってから、来たくて来たくてたまらなかった。1時間半電車に乗ったら来れる場所にあるのにねぇ、気づいたらこんなに時間が経ってしまった。

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内装も素敵!すてきすてき!パーフェクト!なんとなく、みんなの脳内にある理想の「ティーガーデン」ではないですか?これはもうイデアだね。

 

茶葉選び 

このお店に来店した人は、まず一番初めに茶葉を選びます。瓶の数は24個。フレーバーティーが一番多い。私たちは3人とも紅茶が好きなので(1人はなんと紅茶屋さん勤務)、これも良いあれも良い!とたっぷり時間をかけて1つを選びました。この日は暑かったので、私は夏っぽいマスカットティーに。

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席は数日前に電話で予約しました。「店内にしますか?テラスにしますか?」と聞かれ、テラスで予約をしていて、道中段々と気温が高くなっていってたので「失敗したかなぁ…」と不安になっていたのですが、 

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まったく心配いらなかったです。なんたってここは山の上。緑がきれいで、風の涼やかさも自然のにおいも爽やかそのもの。思わず呼吸が深くなる。


さぁ、お茶会です

メニューには食事もケーキセットもお茶だけの選択しもあるけれど、迷わず一番盛りだくさんなアフタヌーンティーです。だって、我々だからね。

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サラダ(実はガツンとニンニク風味)、野菜たっぷりのスープ、すぐに持てないほど温かいスコーン、ヨーグルト生クリーム(クロテッドじゃないの!珍しい)、ブルーベリージャム、マンゴープリン、カフェフレーバーの焼き菓子、チョコチップクッキー、キューカンバー・パストラミ・サーモンパテの3種のサンドイッチ。それと紅茶。ザ!な本場っぽいアフタヌーン。

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これだけの内容が、ちょっと信じられない価格で提供されている。本当にここは都内なのだろうか。

全部しっかり美味しくて、中でも手作りのクッキーが絶品でした。さくさく?ザクザク?これはホームメイドでなきゃ出ない味なんだよなー。そして私は毎回アフタヌーンの時は、しょっぱいと甘いを食べ進める順番をバランスを見て最大限に気を付けるんだけど、ここは元々の提供バランスが良いので、深く考えずに食べたいものからどんどん口にしても全く飽きずに最後まで美味く楽しかった♡

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紅茶もマスカットの風味がすてき。ストレート向き。あ、ティーコジーを外してポットも撮れば良かったな。意外にポットはカップとお揃いじゃなくて、小さい薬缶っぽいというか…不思議とお茶が1~2時間経ってもいつまでも熱々で、作りが気になったのです。

時間を気にせず楽しんでたら、今が何時かまったく気にならなくなった。旅行中も同じ感覚になるよね?時間の概念から少し距離が離れると、一気に非日常を感じる。思わず気分がゆるんじゃう。

 帰りの電車は30分に一本。「15:00台のこの電車に乗って帰ろうか」なんて話していたのに、地元の人がさっとランチを食べて、一組、また一組と帰るにつれて、さらに居心地が良くなってしまって…気づいたら鶯がたまに鳴くようになって…

私以外の2人がジャニーズおたくで丁度その前にコンサートの話をしていたので、「ホーホケキョ!」と綺麗な鳴き声が聞こえるたびに、お、彼煽ってるな~と「オマエラ,キコエテッカー!」とアイドルの客席あおり台詞を高音でアテレコしてたの。ふふ、頭がゆるゆる。

気付いたら、自然と「もう一杯飲んで帰ろうか」となっちゃいました。ティーポット一つ分の延長。500円也。

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ローズさんとタウンさん登場

15:30を過ぎて、またお茶のお客さんが増えてきた。すると、テラス席に笑顔のかわいいおじいちゃんが。「楽しんでますか?」と聞いてくれたその人がこの店のオーナー・タウンさん。アメリカの軍に勤めた後、日本に渡ってきて、色々あってここに行きついたんだとか。うーん、人に歴史あり。ゆっくり聞きたい話だなぁ。

「Guessすると、その色は…この茶葉でしょ?」「どこから来たの?都内?ははは、ここも東京だよ!」「帰りの電車の時間に気を付けてね!」「そして一番大事なのは、絶対にまた遊びに来てね。お茶は24種類もあるんだから!」と、楽しくて明るくて素敵なおじいちゃん。また来ますよ~!と口にしながら、絶対にまた来る!と心の中で思いました。私は気に入ったお店をしつこくリピするタイプなので。

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また30分くらいすると、「いま焼いたばかりなの、スコーンいかがですか?」と今度は綺麗な白髪のおばあちゃまが籠を抱えてやってきた。さっき以上に熱々のスコーンと、クリームとジャム。なんとオーブンから出したて、焼き立てを店内のみんなにサービスしてくれました。こういうのって本当に嬉しい! 

…ところで、このお店の名前は『ローズタウンティーガーデン』なのです。スコーンを割りながら確信を持って聞いたよ。

「お名前って、Roseさんですか?」

 

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*載せ忘れ。細部まで可愛い。夢のよう。

結局、13:00に到着して閉店の17:00まできっかり4時間滞在し、この日の最後のお客さんとして帰りました。ちょうど帰り道、ローズさんも真っ青な車に乗って店を出るところで、手を振って別れました。また来ます~!

 

やっぱりちょっとの遠出って、好き。移動時間も少し不自由なところも、時間が気にならなくなる感覚も、普段の生活圏とは全く違う。けどすぐ戻れる距離にあるから、良い思いだけして帰れてしまう。泊りがけの旅行ほどは体力を消費しないしお金も使わないし、旅に出たいけど時間があまり自由じゃないときはこういうのも良いんじゃないかな?

ちなみに、郊外シリーズ、先月は八王子に行ってます。来月は紫陽花でも見たいねって言ってるんだけど、ベターに鎌倉かな?おすすめあったら教えてください。

www.entameism.com

 

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帰りの電車は、やはりというか、少し疲れて寝ちゃったよ。お茶しただけなのにね。アラサーはすーぐ体力が無くなるのだ。やんなっちゃうねぇ。